盲導犬の育成をされているこちらの施設では、盲導犬が休んだり、くつろげる犬の家とも呼べる犬舎があり、そこに隣接した排泄場があります。
その床は丈夫なコンクリートですが、コンクリートの保護とそのままでは、冬は冷たく、夏は熱くなってしまうため床材を塗布します。
ではその床材はどんなものが良いのでしょうか?
既存の床はFRP製のものでコートしていましたが犬が滑って不快な表情を浮かべるそうです。
犬も人間と同じで、不快であればストレスを感じ、病気になってしまいます。
床が滑って歩きにくかったり転倒したり、チクチクして痛かったり、臭いがあったり、環境に良いものでなかったりしたら訓練にも悪い影響が出るでしょう。
今回は床材の特性について知っているだけでは材料選定が出来ず、やはり犬のことを良くご存じである施設の方との御相談が特に大切になりました。
そこで、まず滑りにくく、だからと言って砂を撒くようなチクチクしたものではなく、臭いのない(犬の嗅覚は人間の100万倍、刺激臭は1憶倍とか言われています)、しかも環境にも体に悪くないものということで、(犬は場合により床を舐める場合があります)水系硬質ウレタン防滑タイプを選択しました。
色は犬舎は自然の色に近い黄緑色、排泄箇所は排泄物の色が確認しやすい様にグレー色を選択されました。
人間を本当に助けてくれる盲導犬達ですから、大切にしなくてはなりません。
この素材で、ここにいる盲導犬達が快適に過ごしストレスのない毎日を過ごすことで、訓練に集中し、目の不自由な方の良いパートナーになってくれたら私共としてはこんなうれしいことはありません。
私達も盲導犬についてもっと理解を深めていかなくてならないと感じました。
ご協力いただいた施設の皆様、本当にありがとうございました。
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